Polimoney、まる見え政治資金、政治資金収支報告書データベースの役割を徹底比較

目次
政治とカネの問題解決と透明化は、デジタル民主主義を実現するための重要な柱です。とくに裏金問題や政治資金の不記載が社会的な注目を集めるなか、市民によるチェック体制構築の必要性が高まっています。現在この分野では複数のプロジェクトがそれぞれの強みを活かし、市民の「知りたい」に応えようと取り組んでいます。
本記事ではPolimoney1を軸にデータ提供のアプローチが対照的なみらいまる見え政治資金2を含む、主要な4つのプロジェクトを比較し、ニーズごとにどのサービスがおすすめかを解説します。
政治資金透明化プロジェクト 比較一覧
各プロジェクトは、データの粒度と情報の公開範囲において異なるアプローチを取っており、これらが提供価値の差となっています。
| 比較項目 | Polimoney | みらいまる見え政治資金 | 政治資金収支報告書データベース | 政治資金収支報告書検索システム | 評価理由 |
|---|---|---|---|---|---|
| 直感的な見やすさ・共有性 | ◎ | ◎ | ◯ | △ | Polimoneyは複雑な報告書をグラフに変換し、SNSでシェアしやすいビジュアルに特化。 まる見え政治資金もお小遣い帳のような見せ方により一般ユーザーの視認性が高い。 |
| 議員ごとの合算・比較 | △ | ◯ | ◎ | ◯ | Polimoneyは名寄せ・合算機能が本質的な強み。 政治資金収支報告書データベースはデータのエクスポートにより、利用者が自ら大規模な合算・比較分析が可能。 まる見え政治資金の正確な生データは比較の基盤として極めて有効。 |
| 明細の鮮度・リアルタイム性 | △ | ◎ | △ | △ | まる見え政治資金は決済データ連携により、報告書提出を待たずに資金の出入りを公開。時効(5年)前のリアルタイム監査に必要な唯一の鮮度と粒度を持つ。 ほかは年次報告書ベースのため△。 |
| データの網羅性・大規模検索 | ◯ | ◯ | ◎ | ◎ | 政治資金収支報告書データベースは構造化データとしての網羅性で不可欠な基盤。 政治資金収支報告書検索システムはネット非対応選管のPDFも含めた、原典アーカイブとしての網羅性は最高峰。 |
政治資金について抱える疑問とおすすめのプロジェクト

「議員はクリーン?」「政治とカネ、よくわからない」
政治とカネ、具体的なイメージが湧かない。そんな貴方にはまずまる見え政治資金がおすすめ。
まる見え政治資金は、決済明細という極めて具体的な情報を開示することで、「政治家も私たちと同じようにツールや会議室にお金を払っている」という親近感や透明性のインパクトを提供します。
興味を持ちはじめ、いざ政治資金の収支報告書の公開されているPDFの報告書を見たけどよくわからない、お金の構造や仕組みを把握するための見やすさを重視したい方はPolimoneyがおすすめです。
見づらい収支報告書を直感的なグラフとSNSでシェア可能なビジュアルに変換したのがPolimoney。政治とカネの問題を「自分事」として捉える入口を提供します。
「A議員とB議員を比べたい」「この寄付は怪しい」
特定の疑惑を追及したり、複数の政治家の活動スタイルを比較したい方には3つのプロジェクトがおすすめ。
◾️より多くの政治家のデータが欲しいなら、政治資金収支報告書データベース
収支報告書をデータベース化した政治資金収支報告書データベースを利用することで、Polimoneyに掲載されていない政治家のデータも効率的に検索・比較検討でき、政治資金収支報告書データベースとしての価値を発揮します。
◾️支出先をもっと詳しくみたいなら、まる見え政治資金
Polimoneyなどの集計データで「組織活動費」が高かった場合、まる見え政治資金の明細を調べることで、使途の具体性(特定のAIツールの利用料など)を検証できます。
◾️政治家個人の資金を合算してみたいなら、Polimoney
複数の政治団体に分散した政治資金を政治家個人として合算し、横断比較・議論するためのファクトを提供します。
「裏金の流れを分析したい」「時効前に不正を暴きたい」
政治とカネの問題の核心である不記載や裏金を追及するため、構造的な不正や時効(5年)が成立する前の監査を可能にする「クリーンなデータ」を求めるとこができます。
| 課題と解決策 | 最適なプロジェクト | 理由 |
|---|---|---|
| 時効成立前のリアルタイム監査 | まる見え政治資金 | 決済データをほぼリアルタイムで公開している。 時効が成立する遥か前に、市民による「リアルタイム監査」を可能にする唯一のデータの提供が可能。 |
| データの機械判読が困難 | Polimoney | polimoney_hubを通して、クリーンで構造化されたデータをAPI経由で提供。 政治資金規正法の課題を補完し、研究者やアナリストが時系列分析や機械学習を行うための分析基盤を提供。 |
| 全領収書を突合したい | 政治資金収支報告書検索システム | 最終的な「原典」であるPDFアーカイブは、時としてデジタルデータに含まれない情報を含んでおり、最終確認・突合の貴重なリソースとなる。 |
Polimoneyって何? 「政治とカネ」のモヤモヤをスッキリさせる方法
ここからは少しカジュアルに、Polimoneyがなぜ必要で「政治とカネ」をめぐる不健全な状況をどう変えたいのか、具体的なビジョンと使い方を解説します。
Polimoneyが「時間泥棒」を終わらせる
私たちPolimoneyは単なる政治資金のグラフ化ツールではありません。目指すのは政治家と市民の間に建設的な”対話の土台”をつくることです。
「また政治とカネの問題で国会がストップしている…」「本来やるべき議論の時間を、いつもお金のモヤモヤが奪っちゃう…」。こんな不健全な状況をPolimoneyで終わりにしたいという強い意志があります。
技術の力で政治資金の説明責任(アカウンタビリティ)をシステムとして組み込むことで、権力闘争による本質的な議論が欠如した"終わりのない対立"を憂うことのない、未来のための本来の政策論議に集中できる2030年を目指しています。
解決したい「見えない壁」の正体。なぜ私たちの手には届かないのか?
私たちを困らせる構造的な不透明性という名の「見えない壁」があります。それは法律の抜け穴と、技術の障壁という二重構造で成り立っています。
◾️制度の抜け穴 〜使途不明になる魔法〜
政治資金規正法に基づく報告書には、市民が知りたい情報が意図的に隠されてしまう仕組みが残っています。
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政策活動費というブラックボックス
- 政党から政治家個人に「寄付」として渡ると、その瞬間追跡不能になります。これは政治資金の使途が完全に不透明になる大きな要因で、Polimoneyとしても解決アイデアを模索中です。
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領収書いらずの「少額支出」
- 1万円以下の支出は領収書の添付が免除され、支出の細分化で中身が隠されてしまいます。 この詳細は「開示請求」が可能ですが、1件ずつの個別指定、数十日の待機、手数料の発生という「制度の壁」が立ちはだかります。
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時効(5年)と公開(10年後)のズレ
- 不正を追及できる時効は5年に対し、領収書の公開が10年後というのでは、政治とカネの問題が発覚しても法的な責任を問うのが難しくなってしまいます。
◾️技術の障壁 〜誰もアクセスできない「PDFの壁」〜
「公開されてるから大丈夫!」…実はそうではありません。
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カチカチの「画像PDF」
- 総務省や選管から出される報告書の多くは、紙をスキャンしただけの画像PDFです。つまり、データとしては機能しておらず、市民やジャーナリストはコピペも検索も集計もできません。政治資金収支報告書データベースとしての価値が実質的に失われている状態です。
◾️Polimoneyの不正を見逃さない会計の仕組み
Polimoneyでは、これらの壁を打ち破るために複式簿記を取り入れます。
◾️複式簿記は「お金のGPS」
今までの記録方法(単式簿記)は、どこからお金が来て、どこへ消えたか、途中で見失いがちでした。Polimoneyが目指す複式簿記は、お金の出入りを常に二重でチェックする会計上のGPSみたいなもの。 これで裏金や使途不明金が生まれた瞬間、「あれ?バランスが合わない!」とアラートが出ます。 つまりPolimoneyは、技術的に不正や不記載の存在を許容しない、透明性の高いインフラ構築を目指しているのです。
プロジェクト・ロードマップ
あなたの「知りたい!」に寄り添いながら、Polimoneyは段階的に進化し続けています。
| アプローチ | 機能概要 | メリット |
|---|---|---|
| 気軽に知りたい | 各議員ページの政治資金に関する情報を気軽に閲覧、SNSで共有 | 複雑な報告書をグラフで見て、ワンタップでSNSにシェア。「私の議員はクリーン?」を気軽にチェックできます。 |
| 比較したい | 分散した資金を「政治家ごと」にまとめて比較! | 政策活動費などで複数の団体に分散された資金を政治家個人の単位で名寄せ・合算。怪しいお金の流れを見つけやすくします。 |
| 詳しく分析したい | データ分析のプロへ!Polimoneyのデータ基盤を解放 | 2028年に国のデータベース運用が開始(国政中心)されることに対し、地方議員や選挙運動費用の解析に軸足を置き、APIやOSSとして提供します。 ※ジャーナリストや研究者の皆さん、時効前の不正分析にもぜひご活用ください! |
各プロジェクトの協調による政治とカネの透明化の未来
Polimoneyは「構造化」と「比較」 を通じて、政治資金の全体像と問題の所在を明らかにする役割を担っています。一方、みらいまる見え政治資金は「明細のリアルタイム開示」という、これまでの公的報告書の枠を超えた透明性への挑戦を示しました。 また政治とカネの透明化の未来は単一のプロジェクトではなく、これらすべての努力の協調によって支えられます。
- Polimoney
- 構造化と大衆化のゲートウェイ。
- まる見え政治資金 (チームみらい)
- リアルタイム監査という高い透明性の基準(リファレンス)の提示。
- 政治資金収支報告書データベース
- 大規模な過去データの網羅性と分析。
- 政治資金収支報告書検索システム
- 過去データの網羅性と、原典アーカイブの維持。
私たちのPolimoneyは、これらのプロジェクトが互いに連携し合うことで、市民一人ひとりが政治とカネの健全性をチェックできるデジタル民主主義社会の実現にむけて開発・検証を重ねています。

Footnotes
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みらいまる見え政治資金(チームみらいによるプロジェクト) ↩