広聴AI 第4週(4/2~4/9)のGitHub活動まとめ

今週も「広聴AI(kouchou-ai)」の開発が多方面で進み、大量のIssueやPull Requestがクローズ・作成されています。
新機能が増えただけでなく、開発効率向上の取り組みやバグ修正の成果も多数。
まずは何が完了したのか、そして現在どんな議論が行われているのかをまとめています。
OSS開発に初めて参加される方にも、どんな機能が追加され、どんな課題が残っているかを知る良いきっかけとなるでしょう。


今週完了した主な項目(Merged PR / クローズされたIssue)

  1. クラスタ分析関連の機能強化

    • PR #265 (作者: nasuka)
      第一階層クラスタ数上限を10→20に緩和。第二階層クラスタ数の調整ロジックや色数の追加も実装。
    • PR #234 (作者: shingo-ohki)
      クラスタ数や並列実行数を直接数値入力できるように変更。ボタンの多重クリック不要で大幅変更が可能に。
  2. フロントエンドの表示/操作性の向上

    • PR #239 (作者: nasuka)
      「意見が含まれるコメント数」を実際の処理に合わせ「コメント数」に見直し。
    • PR #224 (作者: shgtkshruch)
      クラスタ見出しをアンカーリンク化し、直接リンクで議論共有や画面誘導が容易に。
    • PR #256 (作者: ei-blue)
      「パブコメモード」を「CSV出力モード」に名称変更し、機能の汎用性を明確化。
  3. レポート管理機能の拡充

    • PR #233 (作者: devin-ai-integration[bot])
      レポートの公開/非公開切替機能を実装。実験中レポートは非公開、本番用のみ表示可能に。
    • PR #232 (作者: devin-ai-integration[bot])
      レポート削除機能を追加。不要なレポートの整理が容易に。
    • PR #245 (作者: devin-ai-integration[bot])
      レポート一覧に「作成日時」表示を追加。新旧識別がしやすく運用性向上。
  4. Azure Blob Storage 連携とビルド周りの改善

    • PR #228 (作者: nasuka)
      Azure Blob Storage連携により、Container Appsでもレポートが永続化。
    • PR #261 (作者: nishio)
      ローカルのレポートをまとめてBlob Storageにアップロードするスクリプトを追加。
    • PR #258 (作者: nishio)
      静的ビルド時のパーミッションエラーを修正。ローカル向けビルド・デプロイがスムーズに。
  5. テスト・Lintツール導入と開発効率の向上

    • PR #247 (作者: devin-ai-integration[bot])
      client / client-admin向け自動テスト(Jest)をGitHub Actionsで実行。品質保証と負担軽減に。
    • PR #249, PR #262, PR #263 (作者: shgtkshruch他)
      Biomeによるコードフォーマット整備。ESLintからの切替でコード品質が維持しやすく。

議論中・未完了タスク

  1. クラスタ可視化の改善 (Issue #266 ほか)
    クラスタ数増加時、散布図上でラベルが重なり見づらくなる問題を改善するため、アイコン表示やフォント縮小、動的ラベル調整、重要度に基づく表示制限などの案を検討中。
    可視化に自信のある方、ぜひ参加を!

  2. Windows対応 (Issue #254, Issue #243)
    Windows環境構築時のエラーや、BOM付きファイルによるentrypoint.shの不具合が報告。
    対策をドキュメント化する案が出ており、実際に環境検証できる方の協力が期待されます。

  3. 静的HTMLのローカル動作 (Issue #253)
    ローカル環境でファイルを開いた際、ブラウザのセキュリティ制限等により読み込みエラーが発生。
    エラー状態を分かりやすく表示、解決策ガイドへのリンク追加の提案が進行中です。

  4. 「回答案」などパブコメ支援機能の強化 (Issue #236)
    CSV出力モードで意見の回答を下書きする仕組みを検討。
    定型的な回答案の自動生成により、自治体担当者の手間削減が期待され、AIのRAG活用も視野に。

  5. 試行錯誤の負担を減らす (Issue #221)
    クラスタ数やプロンプト変更の迷いを解消するため、ガイドや自動推奨機能の充実を議論中。
    アイデア段階のため、ノウハウ共有やUI改善提案が求められています。

  6. その他

    • Issue #250 「階層図で一番下層まで来たら原文も見せるか」
    • Issue #227 「設定画面UIをどう配置するか」
    • Issue #220 「レポートの静的HTMLをダウンロード用に生成する案」

UI/UX周りや利用シーン別の調整アイデアが複数進行中。興味のある方はぜひ意見をお寄せください!

参加の呼びかけ

これまでの開発で着実に新機能や改善が進展していますが、
「Windows環境での検証」「大規模データの可視化ノウハウ」「UI改善提案」「自動テストカバレッジ拡張」など、実現したいことはまだ山積みです。
興味をお持ちの方は、IssueへのコメントやPull Requestでの提案をお待ちしています。

初心者の方も大歓迎! 「触ってみたい」「もっと便利にできそう」と感じたら、ぜひご参加ください!